JNPゾエの看護?覚書in城東

東京で働くJNP(診療看護師)のブログです

DVTのミカタ 整形外科編

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本日は整形外科におけるDVTのお話をさせていただきました。

 

 

f:id:ZoeSun:20190227152631j:plainDVTの先にあるPE

これを防ぐためにもDVTへの介入が必要であり、加算も設定されています。

 

f:id:ZoeSun:20190227152632j:plainnは少ないものの、PEによる急変の重篤さが伺えます。

その中でどのようにリスクを捉え、予防介入することができるかが、現場スタッフ力の見せ所だといえます。

 

血栓は単に寝たきりだから、、、OPしたからできた、、、というわけではありません。

色々な要因が重なり発症します。

f:id:ZoeSun:20190227152633j:plainVirchowの3徴

すなわち、血流のうっ滞、血管内皮細胞障害、過凝固状態が原因となり発生します。

具体的には、手術(特に整形外科)、長期臥床、悪性疾患、妊娠、経口避妊薬服用、血栓性素因等が原因となりますが、単一の原因で発症することはまれです。

このような様々な危険因子が重なり発症すると考えられています。

 

とは言ったものの、やはり寝たきりはDVTリスクを大きく引き上げ、1週間で発生率15%であったものが、2週間で82%に跳ね上がったというデータもあります。

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手術:特に整形外科とありますが、なぜ多いのか?

THAでは体位、TKAではタニケット に伴う血流が関与していると言われています、

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米国でまとめられた発生率を見ると、DVTは股関節。膝ともに多く、PEについてはやはり股関節に多いという結果が出ています。

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またこの値については米国に特化しているのではなく、他の国でも同様の結果があるようです。日本の発生数もうなぎのぼり、、、ですが、実際発生した件数が増えたのか、見つかる人が増えてきたのか、、、は不明です。

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DVTのリスクファクター、およびスコアはご覧の通りです。

診断するためだけに使うのではなく、現場看護師や、患者に介入する他の医療スタッフも、自分でも確認できる内容は頭に入れ、介入していくと早期発見につながるのではないでしょうか。

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以前、「術前の患者様にHomans's sign.があるか見てほしい」と相談があった。確かに疑う時に見る初見なので、そこから精査を進めましたが、、、

改めてHomans's sign.の感度特異度をチェックしてみました。

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Homans's sign.が〇〇だから、、、ではなく、このサインがあるからより観察していこう!がスッキリ落とし込めるのかもしれません。

 

 

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DVTになると足がむくむ、、、なぜ?

「Starlingの法則」というものがあるそうで

DVTの場合、血管静水圧の上昇(毛細血管内圧の上昇、静脈のうっ滞、血管抵抗上昇など)が起こり浮腫を起こすそうです。

浮腫の観察ポイントって、あまり看護学校で習っていない気がしますが、、、Pointは

 

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をみていきます。

ただ、、、ここまでDVTの症状を述べてきましたが、、、

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症状ありは氷山の一角にすぎません。

 

やはり、あるものとして扱わなければなりませんね。。。

 

 

介入については後日記載します。