DVTのミカタ 整形外科編
本日は整形外科におけるDVTのお話をさせていただきました。
DVTの先にあるPE
これを防ぐためにもDVTへの介入が必要であり、加算も設定されています。
nは少ないものの、PEによる急変の重篤さが伺えます。
その中でどのようにリスクを捉え、予防介入することができるかが、現場スタッフ力の見せ所だといえます。
血栓は単に寝たきりだから、、、OPしたからできた、、、というわけではありません。
色々な要因が重なり発症します。
「Virchowの3徴」
すなわち、血流のうっ滞、血管内皮細胞障害、過凝固状態が原因となり発生します。
具体的には、手術(特に整形外科)、長期臥床、悪性疾患、妊娠、経口避妊薬服用、血栓性素因等が原因となりますが、単一の原因で発症することはまれです。
このような様々な危険因子が重なり発症すると考えられています。
とは言ったものの、やはり寝たきりはDVTリスクを大きく引き上げ、1週間で発生率15%であったものが、2週間で82%に跳ね上がったというデータもあります。
手術:特に整形外科とありますが、なぜ多いのか?
THAでは体位、TKAではタニケット に伴う血流が関与していると言われています、
米国でまとめられた発生率を見ると、DVTは股関節。膝ともに多く、PEについてはやはり股関節に多いという結果が出ています。
またこの値については米国に特化しているのではなく、他の国でも同様の結果があるようです。日本の発生数もうなぎのぼり、、、ですが、実際発生した件数が増えたのか、見つかる人が増えてきたのか、、、は不明です。
DVTのリスクファクター、およびスコアはご覧の通りです。
診断するためだけに使うのではなく、現場看護師や、患者に介入する他の医療スタッフも、自分でも確認できる内容は頭に入れ、介入していくと早期発見につながるのではないでしょうか。
以前、「術前の患者様にHomans's sign.があるか見てほしい」と相談があった。確かに疑う時に見る初見なので、そこから精査を進めましたが、、、
改めてHomans's sign.の感度特異度をチェックしてみました。
Homans's sign.が〇〇だから、、、ではなく、このサインがあるからより観察していこう!がスッキリ落とし込めるのかもしれません。
DVTになると足がむくむ、、、なぜ?
「Starlingの法則」というものがあるそうで
DVTの場合、血管静水圧の上昇(毛細血管内圧の上昇、静脈のうっ滞、血管抵抗上昇など)が起こり浮腫を起こすそうです。
浮腫の観察ポイントって、あまり看護学校で習っていない気がしますが、、、Pointは
をみていきます。
ただ、、、ここまでDVTの症状を述べてきましたが、、、
症状ありは氷山の一角にすぎません。
やはり、あるものとして扱わなければなりませんね。。。
介入については後日記載します。