低血糖の鑑別
復習シリーズ Vol.9
低血糖、どうしたらいい?
といっても、50%ブドウ糖20ml 2A静脈注射して、10分後くらいに再検して、血糖上がってればめでたしめでたし!
とはならない。
なぜ血糖が下がったのか?
を考えなければいけない。
50%ブドウ糖 を投与して、血糖が上がっているのは1・2時間程度
低血糖の原因が除去されてなかったら?
入院の場合だと、誰かが気づくかもしれませんが
救急できた高齢独居の方が
原因もわからぬまま帰宅していたとしたら、、、
また救急車を呼べることを願っておかなければいけません。
・SU剤内服:SU剤を服用していると、膵β細胞は常に刺激されている状態です。
ブドウ糖投与で血糖値を補正されますが、反応性にインスリン分泌が促進してしまい、
低血糖が再発しやすいです。
・腎障害:薬物の体内蓄積により低血糖を生じる
(糖尿病患者で急性腎障害をともなった場合、低血糖発症率が27%上昇したという論文もあり)
・肝疾患:耐糖能異常
・高齢者:肝・腎機能の低下、自律神経や認知機能低下により自覚症状を見過ごしてしまう。
・アルコール:肝臓の糖新生を抑制
救急の場合、上記に当てはまる患者様は入院をお勧めします。
低血糖の鑑別ですが
医療の正解ではお馴染みABCD・・・アプローチ!
相互作用で低血糖リスクとなる薬剤として
サリチル酸誘導体(アスピリン) MAO阻害剤 β遮断薬 クマリン系抗凝固剤(ワルファリン) ピラゾロン誘導体(スルピリン:消炎鎮痛剤) クロフィブラート レセルピン(降圧薬)
が挙げられるようです。
低血糖で見るものは
血糖だけではありません。