意識障害患者の”AIUEOTIPSミカタ” 〜NPでの学びを看護に繋げる Vol.5〜
入院患者の〇〇シリーズ。
意識障害の続きです。
いろんな教科書を見ても出てくる”AIUEOTIPS”
その内容は記載されていても、看護師は何を見たらいい?聞いたらいい?と言った深いところまで踏み込んで記載されたものは少ない、、、気がします。
今回は総合診療科NPが臨床で学んできた看護師が抜きに出る”AIUEOTIPSのミカタ”についてまとめたいと思います。
今回は"O"ですが薬物中毒、一酸化炭素中毒、低酸素とありますが、
ここではOver Dose:薬物中毒について簡単にまとめたいと思います。
薬物中毒って自●目的でしょ?
薬物中毒と聞くと、人生が嫌になって、、、渡欧のを想像するかもしれませんが、それだけではありません。
高齢化に伴い、高齢者が同薬剤を何度も大量に内服することもあります。
誤飲等で中毒になることもあります。
色々な状況がありますので、経緯もしっかり確認する必要があります。
まずはMATERSで確認
初期対応はABCです。気道・呼吸・循環を確保しましょう。
薬物中毒を疑ったら、中毒のABCDEに入ります。
スライドには記載していませんが、
A:Alter Absorption/Antidote 除染/拮抗
B:Basics 全身管理
C:Change Catabolism 代謝経路の変更
D:Distribute Differently 分布の変更
E : Elmination 排泄促進
これらに沿って治療が進むため、医師は指示を出していきます、
それと並行して観察、原因薬物の確認を行なっていきます。
情報収集はベッドサイド、救急隊、家族(施設職員)など多くの方から聴取するので、w足したち看護師も意識的に聴取していく必要があります。
確認できるなら何をどれだけ飲んだのか?です。
単剤なのか多種類なのか
処方薬か、市販薬か、サプリメントか
お薬手帳だけでなく、実際の状況なども踏まえ積極的に聴取していきます。
睡眠薬系統の薬剤に引っ張られがちですが、しっかりと事実を確認することが重要です。
何をいつ飲んだのか?がはっきりすると、状況により原因薬物の排除に移ります。
代表的なのが、胃洗浄と吸着療法(活性炭)です。
それぞれ適応、禁忌がありますが、”意識障害のミカタ”なので詳細は割愛します。
Over Doseを疑う症状
Over Doseの触れ込みがあれば、それを気にして観察していくことは容易ですが、意識障害でAIUEOTIPSを確認、はっきりとしたODのエピソードがなければなかなか鑑別に上がりにくいのも事実です。
その中で、意識障害に加え、咽頭痛や突然の嘔吐・下痢といったエピソード、説明のつかない呼吸不全や過呼吸、高熱などを認めた場合はODを考える必要があります。
そして目は口ほどに物を言います。
バイタルサインに加え、身体初見、瞳孔を見ることで原因薬剤を絞ることもできます。
ただ、実際のODでは多種類の薬剤が関与していることもあり、典型的なパターンにならないこともありますが、病歴、バイタル、身体診察が重要になってきます。
臨床ではTUBEをチェック
ODを疑ったら、原因薬を探り、治療に移ります。
結果何が原因で意識障害となっているのか?
詳細についての記載は控えますが、前記した病歴、バイタル、身体診察に加えTUBEで絞っていきます。
要は尿検査、血液検査(血ガス含む)、心電図検査を行っていきます。
各施設によってどこまで行うか、どの時点で高度医療機関に転送するかは様々だと思います。
しかし疑わなければ、その視点病歴、身体診察、検査を行うことはありません。
はっきりとしたエピソードがなくても起こりうるのがODと認識し対応する事が必要です。
ってダラダラ書きましたが、明らかなエピソードがない場合は、
をみたら薬物中毒を疑えってことですかね。
本日の参考図書