敗血症におけるCRTのミカタ 〜NPでの学びを看護に繋げる〜
今月初旬にSSGC2021が発表され、qSOFAの信頼度等話題になっていますが、
スコア以外に看護場面で使える観察項目があります。
今回は総合診療科NPが臨床で学びんだ”敗血症診療に用いる検査・バイタル以外の所見”についてまとめたいと思います。
敗血症とCRT
CRTとは?
敗血症とCRTに関連する論文
といろいろな論文が出ており、プレホスピタルだけでなく、臨床の場におても十分活用できる指標だということになります。
注意事項として、年齢、体温、気温の影響を受けやすいという点でしょうか。
敗血症で使える他の所見
食事摂取量と悪寒戦慄
どの症候でも食事は大事です。
先行文献では、血液培養採取前の患者で、食事を8割以上摂取できているかたは敗血症でないことが多いそうです。
そして敗血症といえば悪寒戦慄。大事な指標です。
ちなみに悪寒戦慄にも程度が存在します。
★悪寒の程度と敗血症の可能性
- 悪寒戦慄shaking chills (布団を重ねてかぶってもブルブル震えている)
→「敗血症」の可能性は非常に高い - 中等度悪寒moderate chills(布団を重ねてかぶると震えが収まる)
→「敗血症」の可能性は中等度 - 軽度悪寒mild chills (重ね着で震えが収まる)
→「敗血症」の可能性は軽度
網状皮斑:Mottling
mottling(網状皮斑)は敗血症や重症患者にみられ 膝や肘から始まり時に耳や指にも広がります。
Mottling score predicts survival in septic shock
Mottlingに関する論文として
6時間以上持続するMottlingは予後不良因子
Mottlingスコア, CRTが高いほど死亡リスクも高い
と、皮膚(膝〜大腿)・爪を見るだけでも多くのアセスメントをすることができます。
ぜひVital Signとご一緒にどうですか?
本日の参考図書