見るのは「テントT」だけじゃない!看護師から高カリウム血症にアプローチ!
「高カリウム血症」と聞くと、高いと心臓が止まるかも、、、心電図!テントT!、、、なんていうのを覚えた記憶がある。
多分国家試験の過去、問題でよく出てくるのがこのあたりだったから尚更ですね
JNPとして活動する上でよく遭遇する「高カリウム血症」
指導医から助言をいただきながらマネジメントをすることがよくあります。
自分のまとめも踏まえ、ベッドサイドで医師だけじゃない!私たちが介入できるところがないのか?
そんなことを書いてみます。。
「高カリウム血症」の要因を大きく分けると3つ
・カリウム摂取量異常
・細胞内外でのカリウム移動
・カリウム排泄低下
カリウム摂取量異常
看護学校では栄養学だったり、循環器看護学で少し習った記憶のある「カリウム含有量の多い食品」。
臨床で馴染みの深いmEqで一部まとめてみると、、、
ココア・玄米茶おそるべしです
口にするのは食べ物だけでなく、お薬もやはり大事。そもそもカリウムを補うために飲んでいるものもあれば、そうでないものも。最近長生きされているお兄様方、お姉様方で、1日に摂取する野菜の種類よりお薬の種類の方が多い方も少なくありません。
漢方は比較的使いやすく、日常でもドラッグストアに行けば手軽に手に入れることができるお薬ですが、カリウムに対する影響も報告があるため注意が必要。
また、減塩のために塩化カリウムを料理で使っていることもあり、自宅での調理方法についても気にしていく必要がある。
CMでお馴染みのあのサプリも、、、臨床では比較的女性のUSERを目にします
細胞内外でのカリウム移動
急性期などでは横紋筋融解などの組織崩壊や消化管出血では細胞内のK放出により高カリウム血症をきたすことがあります。
また、血液ガスで酸塩基平衡を目にすることがありますが、その結果がカリウムに影響することもあります。アシドーシス・アルカローシスの改善でカリウム血が変動するかも、、、ってことは頭に入れておりて良いかもしれません。
カリウム排泄低下
ここが一番重要?
たくさん摂ったところで排泄ができ入れば、体内のバランスは取れている、、、
出せないからカリウムがたまるm、カリウム血が上がる、T波も上がる、、、
高カリウム血症の多くは腎臓からの排泄障害と言われています。
そのため薬剤歴や腎機能は確認していく必要があります。
特に高齢化社会において、衰えていく腎機能・増えていく薬の量、、、確認することも増えてきますよね。
排泄の問題なので尿中カリウム値も要チェックです!
尿中カリウム<40mEq /日なら排泄障害を疑う
と、、、ベッドサイドや情報収集で目にしそうな内容を記載してみましたが、、、
その人は本当に
高カリウム血症ですか?
血清カリウム値は時折
偽りの姿を見せます。
「偽性高カリウム血症」
要因に私たちNsが関与していることもあります。
業務に追われる現実があるかもですが。。。
再検査になると患者さんも、スタッフもいろいろネガティブです。
確実な検査実施を!
ちなみに血小板増多や白血球増多でも偽性高カリウム血症をきたすことがあります
実臨床でも、高カリウム血症による心電図変化を確認しながら「本当に高カリウム血症なのか?」を確認する作業が最初に来ます。
レジデント 2009/5 Vol.2 No.5
以上、高カリウム血症についてまとめてみました。
心電図異常やGI療法に目が行きがちですが、Nsとしての着眼点も多く存在するってことですね。
そのほかの内容もこちらに記載しています